今日からぼくは

一歩ずつ一歩ずつ

趣味が怖い

ぼくは趣味がない

趣味と呼ぶほどに好きになったり熱中できるものがないのだ
好きになってもすぐに飽きたりして人に話せるほどのことは何もない

いつもこれに悩まされてきた
自己紹介するときも苦し紛れの趣味しか語れない
そのあと深堀されるとボロが出て会話が続かなくなる

これが怖かった
自分は趣味を語ってはいけないのではないかといつも思っていた
何か新しいことを始めるとき
続かなかったらどうしようか
趣味にならなかったらどうしようかと不安になった

自分よりそれを好きだったり詳しい人を見ると
自分はそれを趣味と言ってはいけないのではないかと思っていた

自分がそれを好きになれる自信がなくて
それならやらない方がいいと思った
そうして自分の殻に閉じこもってきた

こんな感じで自分の好きなことや趣味にも恐怖心を抱くことがよくあった

だから好きなことに没頭したり
趣味に打ち込める人が羨ましいと同時に妬ましかった
そういう人に出会う度に自分の惨めさが露呈している気がして自分から付き合いを避けていた

今でもその癖は治ってない
好きなことを堂々と好きと言えることはすごいことだと思うし
そう宣言して打ち込む人を見ると辛くなる

この辛い感情を言語化すると様々な言葉がでてくる
羨ましさ 嫉妬 惨めさ
憧れ 諦め
罪悪感
恐怖感
虚無感
苛立ち

そうなりたいと思いつつ
そうなれない自分に苛立ち絶望し恐怖し
諦めている 燻っている

けっこう複雑だ

ただ1つ結論が出た
こう思うことは決して悪いことでは無いのでは無いか
褒められたことではないかもしれないが悪くは無い
こんな惨めな一面も含めてぼくの一部だ

打ち込めるものがないのは出会ってないだけ
あるいは向き合ってないだけなのかもしれない
これからは少しでも興味のあること
面白いと感じた感情を大切にする

今までずっと殺してきた感情ゆえ
リハビリには時間がかかるが必ず取り戻す


一歩ずつ一歩ずつ